教室のご案内

20年位前、ピアノ教室をはじめたころ、たまたま心理的にとても不安定なお子様のレッスンをいたしました。例えば、1年生からずっと不登校で他者と関わるきっかけのためにピアノを始めたいという、その時点で3年生のお子さん。
ずっと自分のこと（顔や容姿）が好きではなくて、定期的にリストカットを繰り返してしまう…唯一、私を話相手として1週間に一度のレッスンを待っていてくれた子。その後も、関わった方からの口コミで、様々な問題を抱えているお子さんと寄り添うことになりました。

その当時は特別な知識があった訳ではないので、ご両親のお話に耳を傾けること、文献を読むこと、そして私自身の感覚を研ぎ澄ましてその子の希望を汲み取る。そうして経験を積み重ねてきました。
その時にピアノ教師は、ピアノの奏法や音楽教育の方法は勿論ですが、習い手に対してもっと多角的に関わる方法を知る必要があると強く感じたのです。

そんな矢先、我が子が成長とともに社会に対する不安が強くなり、個性として考えるにはあまりに生活に支障が出るようになってきました。母親として、とても心配し、とても苦しみました。
今のように発達障がいという言葉があまり聞かれない頃でしたので、今になるとあの時もう少し私に知識があったらと思います。
こんな状態でも、「発達障がいである」と診断は出ず、では何？という疑問を抱えたまま、現在に至っています。

このようなことから学んだこと。それは診断有る無しではなく、その子が欲していたら手が届くようにサポートしてあげる。そこが大切なのだということです。

その後心理面の理解のために、チャイルドカウンセラーと素質論Iを学びました。また、様々な専門家の勉強会に参加する機会があり、心理士との面談も多く、我が子を通して多くを学ぶことができています。
以上私なりの経験を踏まえて、今回改めて発達障がい、あるいは発達障がいなのでは？と不安に思われている方のピアノレッスンというものを打ち出させていただく次第です。